key型の変種
Eq
とHash
トレイトを実装している型ならば、なんでもHashMap
のキーになることができます。例えば以下です。
bool
(キーになりうる値が2つしかないので実用的ではないですが…)int
、uint
、あるいは他の整数型String
と&str
(Tips:String
をキーにしたハッシュマップを作製した場合、.get()
メソッドの引数に&str
を与えて値を取得することができます。)
f32
とf64
はHash
を実装して いない ことに注意しましょう。おそらくこれは浮動小数点演算時に誤差が発生するため、キーとして使用すると、恐ろしいほどエラーの元となるためです。
集合型は、その要素となっている全ての型がEq
を、あるいはHash
を実装している場合、必ず同じトレイトを実装しています。例えば、Vec<T>
はT
がHash
を実装している場合、Hash
を実装します。
独自の型にEq
あるいはHash
を実装するのは簡単です。以下の一行で済みます。
#[derive(PartialEq, Eq, Hash)]
後はコンパイラがよしなにしてくれます。これらのトレイトの詳細をコントロールしたい場合、Eq
やHash
を自分で実装することもできます。この文書ではHash
トレイトを実装する方法の詳細については触れません。
struct
をHashMap
で扱う際の例として、とてもシンプルなユーザーログインシステムを作成してみましょう。