Path

構造体Pathは、ファイルシステム中のパスを表します。Pathには2つの変種があります。UNIXライクなファイルシステムのためのposix::Pathと、Windows用のwindows::Pathです。それぞれプラットフォームに対応したPathをエクスポートします。

PathOsStrから作ることができます。そうすればそのパスが指すファイル・ディレクトリの情報を取得するためのメソッドがいくつか使えるようになります。

Pathはイミュータブルです。Pathの所有権ありのバージョンがPathBufです。 PathPathBufの関係は、strStringの関係に似ています。 PathBufはそのまま変更でき、Pathにデリファレンスすることができます。

Pathの実態はUTF-8の文字列 ではなくOsStringであることに注意しましょう。したがって、Path&strに変換するのは無条件 ではなく 、失敗する可能性があります。それゆえOption型が返されます。 しかしPathからOsStringあるいは&OsStrへの変換はそれぞれinto_os_stringas_os_strによって無条件でできます。

use std::path::Path;

fn main() {
    // Create a `Path` from an `&'static str`
    // `&'static str`から`Path`を作成
    let path = Path::new(".");

    // The `display` method returns a `Display`able structure
    // `display`メソッドは`Display`可能な構造体を返す。
    let _display = path.display();

    // `join` merges a path with a byte container using the OS specific
    // separator, and returns a `PathBuf`
    // `join`はOS固有のセパレータによってバイトのコンテナ型であるパス
    // を結合し、`PathBuf`を返す。
    let mut new_path = path.join("a").join("b");

    // `push` extends the `PathBuf` with a `&Path`
    // `push`は`PathBuf`を`&Path`で拡張する。
    new_path.push("c");
    new_path.push("myfile.tar.gz");

    // `set_file_name` updates the file name of the `PathBuf`
    // `set_file_name`は`PathBuf`のファイル名を更新する。
    new_path.set_file_name("package.tgz");

    // Convert the `PathBuf` into a string slice
    // `PathBuf`を文字列のスライスに変換する。
    match new_path.to_str() {
        None => panic!("new path is not a valid UTF-8 sequence"),
        Some(s) => println!("new path is {}", s),
    }
}

他のPathメソッド(posix::Pathwindows::Path)をチェックするのを忘れずに!それとMetadata構造体も見ておくことをオススメします。

参照

OsStr ならびに Metadata